【誰もが幸せになる世界を夢見て、海に君臨するポンコツ少女が行く!】
海を操る力を持つ最強種族『海の使族』に生まれたリィル・クラッドは、十三歳の誕生日を迎え、念願の地上に行くことになる。ずっと楽しみにしていた街の様子に感動していると、突如不思議な力を使う男に襲われ、リィルをかばった兄が倒れてしまう。兄は寝ているだけと診断を受けるが、リィルは知っていた。永遠に目覚めることのない眠りであると。リィルは不思議な力を使う男を見たことがあったのだ。夢のなかで。あの男は体の一部に石を持ち、不思議な力を使う『石持ち』と呼ばれる人間だった。
夢が現実になるだなんてバカげているが、リィルは兄を救うため、自分の夢を頼りに治療法を知っている『渡り鳥レイヴン』に会いに行くことにする。レイヴンが本当に存在したことで、リィルはあの夢が現実であること、そして、地上崩壊の未来が待っていることを確信するのだった。
ポンコツ最強(?)少女が地上の平和のために駆け回り、いつの間にか愛されていくドタバタ冒険ファンタジー。
※主人公は(年齢的に)成長します。
挿絵付きです!文字のみは投稿サイト様に掲載予定です。2022年から連載していた過去版は限定に移行しました。
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第一章 世界には不思議がいっぱい
海の使族が定めた法ですべてが回っている世界、スカイリア。
空を見あげればドラゴンが舞い、海をのぞけば魚がダンスを踊る。
大陸はほとんどなく、海で遮断された世界に、『海の使族の許可なく海を渡ってはならない』がつきまとう。
そんな世界に、自由を求め、空を飛び回る『渡り鳥』と呼ばれる集団が存在した。
登場人物
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世界観・用語
世界の支配者として頂点に君臨する一族。
海を渡ってはいけないという法律を作り、人々をコントロールしている。海の加護を持つとされていて、海の力を自在に操ることができる。
自由に空を渡る集団の総称。
渡り鳥にはそれぞれ派閥があり、深く干渉し合うことはないが、些細なことで争いが起きることもある。
かつて海の使族の姫君が作ったとされる、世界治安維持部隊。
海の使族の管轄で動き、世界各地に基地を持っている。
逆五芒星をシンボルにしている。
街・地名
海の使族が住む街。海底にある。
海の中を割ってつくられているので、陸地と同じように生活ができる。
海の使族の力で守護されていて、宝石のように輝く貝殻が散りばめられている。世界で最も美しい街。
海の使族に近い街。島はヒトデを半分に折った形をしている。
物流が盛んで最も発展した街であるがゆえに、表の世界と裏の世界がある。